危険な愛を抱きしめて
 


 ……それは、風ノ塚の名前。



 由香里はオレの腕の中で。




 別の男を……







 ……感じていたんだ。



 絶頂を迎えるまで。

 オレの名前を呼んでくれたことに。

 大好き、と言ってくれたことに、ウソはなかったと思う。

 だけれども。

 由香里の中では、たとえ。

 別の男に抱かれても。

 初めての男がオレでも……

 風ノ塚のコトが忘れられない証、でもあったんだ。






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