危険な愛を抱きしめて
「風ノ塚のケーキ屋に行かなくなったのは、本当」
「なぜ……!」
「ウチのクソ親父と話し合った結果。
村崎家の一員としては、どうしても……
……パテシェには、なれそうにねぇことが判って。
今、一旦バイトを休んで、新しい目標を探してる途中なんだ。
落ち着いたら、大学にいる間くらいは、また。
ケーキ屋で、バイトを再開するつもりだし。
……あとは、気分転換にビリヤードをやってるくらいか」
「それって、本当?」
「本当、本当」
……半分だけは、な。
もう、相当カラダの弱っている由香里に心配をかけたくなくて。
オレは、口から出まかせのウソをつく。
……半分だけ。
まだ、九条の家でビリヤードをやってる。
汚れた、オレには、もう。
真面目に、情熱を持ってケーキ作りに取り組んでいる風ノ塚の。
あの、神聖な厨房には、入れない……のに。
オレは、考えを払うように、クビを一つ振って、由香里に聞いた。
「……で。
オレが、もし。
本当にホストのバイトを始めたって言ったら、由香里はどう思う?」
「なぜ……!」
「ウチのクソ親父と話し合った結果。
村崎家の一員としては、どうしても……
……パテシェには、なれそうにねぇことが判って。
今、一旦バイトを休んで、新しい目標を探してる途中なんだ。
落ち着いたら、大学にいる間くらいは、また。
ケーキ屋で、バイトを再開するつもりだし。
……あとは、気分転換にビリヤードをやってるくらいか」
「それって、本当?」
「本当、本当」
……半分だけは、な。
もう、相当カラダの弱っている由香里に心配をかけたくなくて。
オレは、口から出まかせのウソをつく。
……半分だけ。
まだ、九条の家でビリヤードをやってる。
汚れた、オレには、もう。
真面目に、情熱を持ってケーキ作りに取り組んでいる風ノ塚の。
あの、神聖な厨房には、入れない……のに。
オレは、考えを払うように、クビを一つ振って、由香里に聞いた。
「……で。
オレが、もし。
本当にホストのバイトを始めたって言ったら、由香里はどう思う?」