危険な愛を抱きしめて
オレの言葉に。
由香里の目から、大粒の涙がぽろり、と流れて来たのをみて、オレはあわてて、ウソをつく。
「いや、だから『もし』っていう、仮定の話だ。
本当の話じゃない」
「うん……ごめ……
『もし』っていう話……だよね?
だって、雪。
前に言ってたじゃない……
『オレは、自分にしか出来ない。
相手のココロを震わす何かをやりたい』って。
家の事情で、パテシェが無理なのは、残念だけど……
雪の言ってた目標は……ホスト、じゃないはずだよね?
どんな仕事でも、一生懸命なら。
悪い、とは思わないけれど……
本当は、女の子の扱いが下手で……苦手な雪が、目指す場所じゃないわ」
目を伏せたオレに。
由香里は、心配そうに、クビをかしげた。
「……雪……?」
「ああ、なんでもない。
それよりも、新しい目標を考えねぇと、な。
……なんて」
無理やり話題を変えたオレに、由香里は少しだけ、ほほ笑んだ。
「……他に、何かやりたいモノの当てでもあるの?」
由香里の目から、大粒の涙がぽろり、と流れて来たのをみて、オレはあわてて、ウソをつく。
「いや、だから『もし』っていう、仮定の話だ。
本当の話じゃない」
「うん……ごめ……
『もし』っていう話……だよね?
だって、雪。
前に言ってたじゃない……
『オレは、自分にしか出来ない。
相手のココロを震わす何かをやりたい』って。
家の事情で、パテシェが無理なのは、残念だけど……
雪の言ってた目標は……ホスト、じゃないはずだよね?
どんな仕事でも、一生懸命なら。
悪い、とは思わないけれど……
本当は、女の子の扱いが下手で……苦手な雪が、目指す場所じゃないわ」
目を伏せたオレに。
由香里は、心配そうに、クビをかしげた。
「……雪……?」
「ああ、なんでもない。
それよりも、新しい目標を考えねぇと、な。
……なんて」
無理やり話題を変えたオレに、由香里は少しだけ、ほほ笑んだ。
「……他に、何かやりたいモノの当てでもあるの?」