ターゲット
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「.....ゃ!」
「おい...やべーぞ!」
「逃げろ!!!!」
うるさ.....みんなの騒ぎ声で目が覚めた。
「なんだよみんなうるさ......」
文句でも言おうかと思ったが
そんな状況じゃないことは起きてすぐわかった
......燃えてる。机が。
何がなんだかわからないが
とりあえず、この場にいるのは危ない。
俺もみんなと一緒に外へ逃げる。
「なぁ....なにがあったんだ。」
状況が把握できず、近くにいたクラスメイトの木沢に問いかける
「おれも、よくわからない。」
「は...?よくわからないってどういう事だよ」
「いや、本当にわからないんだ。いきなり燃えだしたんだよ。滝島の机が。」
「え.....滝島......」
今思い返してみると、確かにあの席は滝島の机だった。
入学してから今日までの約3年間
ずっと仲良くしてくれた、唯一の親友と呼べる存在だ。
「滝島の机がなんで....」
「わからない。幸い近くには誰もいなかったし今日は運良く滝島が来てなかった。いつも滝島の机の周りに溜まってるからもし今日来てたら....」
『おい!!3年C組生徒は全員体育館へ!』
木沢の声を遮るように、学年主任の小野先生が叫ぶ。
「行くか.....」