私は先輩の浮気相手。
ぼたぼたと涙が零れる。
先輩は何も言わず、あたしの肩を抱いた。
「……」
静寂が訪れる中、ふと夜空に輝くものが見えた。
「流れ星…!」
あたしが確かめるように言うと、先輩は微笑んだ。
「そうだね。お願い事いいなよ」
「はい…」
また流れた星に向かって、心の中で叫ぶ。
『前向きになれますように―』
こんな些細な願い事でも。
叶うといいな。
「先輩、あたし強くなりますよ」
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