私は先輩の浮気相手。
振り返ると、隼人は分かりきった表情だ。
俺のポーカーフェイスはまだ、崩れない。
「……言ってるだろ。
かすみのせいだって。昨日もお前言ったじゃねぇか。
かすみを苛めるヤツは嫌いだって。
とっとと、学校行けよ。朝のホームルーム…」
「しゅう」
俺の言葉を隼人は遮った。
朝の眩しい光のせいで、隼人が見えなくなる。
「何があった?」
「…何にもねぇんだわ。マジで。
隼人今日は学校サボろうぜ」
「サボれば教えてくれるのか。」
「あぁ。多分な」