私は先輩の浮気相手。
―でも、先輩は。
ずるい。
「かすみちゃんにあんま触れないで?」
「先輩」
しゅうは先輩を睨んだまま。
ちゃんと離れてくれる。
「浮気はもういいんですか?」
「うん。やっと離れてくれたよ。
でも今日は一緒に帰れないや。ごめんね」
「いや、いいんです」
「土曜日デートね」
頬に軽くキスをされて、教室を去っていく。
あたしのクラスの人にはバレないようにこっそりと。
「相変わらずチャラいなー…」
唯はそう小さく呟いていた。