私は先輩の浮気相手。
そっと顔を近づけると、かすみちゃんは目を逸らす。
あー。
ずるい人だなぁ。
唯の事忘れられないって思うけれど。
かすみちゃんといると、何か変わるのかもって期待してる。
「……かすみちゃん、ありがとう」
頬にキスをすると、一気に顔を赤くした。
可愛いって、本当に思う。
「唯がまだ好きだけど・・・・・、それでも傍にいてくれる?」
やっぱ。
ずるいヤツは俺なのかも。
唯を諦めれてないのに、かすみちゃんを手放したくないって思えたから。
「当たり前ですよ」
迷いのない瞳に、俺は救われた気がしたんだ―。