私は先輩の浮気相手。





「もう5時か…。

じゃあそろそろ電車に乗って帰らないと、帰宅時間遅くなっちゃうね」


「それもそうですね」


「行こうか、かすみちゃん」


「はいっ」




先輩はさりげなく手を繋いでくれた。


よかった。

先輩、元気戻って――。



「そういえば、」


「はい?」


「次のデートどこに行きたいか考えておいてね」




先輩と次があるんだ。



「…じゃあ、今度こそは海行きましょうよ」


「はは。それもそうだね」


次があるってだけで、こんなにも嬉しいんだね―。


隼人上手くいってるといいな―。

< 216 / 329 >

この作品をシェア

pagetop