私は先輩の浮気相手。
「何も知らないあたし達」
―かすみStory*
「ただいまー」
「あら、かすみ。おかえりなさい。
今日はあの人とデート?」
「まぁ、そんなとこ。
じゃあ夜ご飯になったら呼んで」
靴を脱いで、部屋まで階段を上がる。
「…先輩、少しはあたしのコト好きになってくれたかな」
今は。
浮気相手でいい。
きっといつか、本命になってみせるんだから。
ベッドに思い切り倒れこむと、睡魔が訪れる。
ご飯まで時間があるし、寝ちゃおう――。