私は先輩の浮気相手。





あたしは首をぶんぶんっと振る。




「今更何言ってるの。

ずっと今までいたくせに。



変わらないよ、しゅう」



「....嬉しいような寂しいような。

俺は別に誤解されてもいいんだぜ?」



「しゅう.....」




まだあたしを好きだ、と言ってくれるしゅう。

ずっと思い続けることの悲しさは、中学校の時から知っているから、無理に突き放せない。




「かすみもこんな気持ちだったんだ、って思えば思うほど。

俺は離れられねぇんだ。



ごめんな、かすみ」



「ううん...、あたししゅうに出会えてよかった」



< 288 / 329 >

この作品をシェア

pagetop