私は先輩の浮気相手。




家につくと、唯が立ち止まる。


家の前には隼人もいた。




「行って来な、かすみ!


うちはどんな答えを出したって、かすみが好きだから」


「ありがとう…唯。

それに隼人も」


「いいんだよ。俺らはいつだって助けるから」



こんなにも優しい人に救われたんだ。

あたし。

いつかは2人にちゃんと恩返ししたいなぁ。



玄関を開けると、先輩の靴が見える。



そっと靴を脱いで、リビングに上がると―。




「え、ちょっと待ってください。そうしたら俺、負けますよ」


「冬真君ってばば抜き弱いのねぇ」


「母さんが強いだけだろう」



何。この雰囲気。


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