私は先輩の浮気相手。
「先輩!あれってどういう…」
「何か俺の言葉で、変われちゃったみたい」
へらっと笑う先輩にぎょっとする。
「それで、どうなったの?」
「あ、えと、別れてきました」
「そっか。安心した」
また近くの公園に向かうのかと思えば。
「親の許可も取れてるし、あの夜景見に行きたい。
もう彼氏さんとの思い出じゃなくて、俺とのって上書きしちゃおうよ」
「先輩……つくづく不思議でつかめませんよ」
「そう?俺はかすみちゃんにだけ甘いよ」
「意味、わかりません」
―先輩、本当にありがとう。
お母さん達、久しぶりに笑えてた…。