私は先輩の浮気相手。
―――…
「わぁ…綺麗なところだね」
「でしょう?先輩、夜景とか好きなんですか?」
「うん…凄い好き」
少し丘の上から見る、街の風景。
きらきらイルミネーションのように光って、凄い綺麗なんだよね。
冬なんて特に輝いているから、いつもここに来る。
「ありがとう。俺、ここ気に入ったよ」
うっとりと夜景を眺める先輩に、自然と笑みが零れる。
「…あたし」
―先輩の浮気相手になっても。
そう言いかけた時だった。