とらいあんぐる

入学式

朝の光をあびてキラキラ輝く満開の桜



私は部屋の窓から庭に咲いた桜を眺めてた。



「入学式だからって気合いいれすぎちゃったかな」


時計の針はまだ6時をすぎたばかり。


う〜んと背伸びして支度をはじめる。



身支度を整えてリビングに行くと朝ご飯の用意をしていた母が驚いた声をだす。

「奈々にしては早起きじゃない?」

「まぁね〜♪ご飯食べたらもう行くね。ゆっくり登校したいんだ。」

「それはいいけど…健ちゃんは一緒に行かないの?」

「もう高校生だもん。いつまでも一緒じゃないよ。」


ちょっとムッとしてパンにかぶりつく。



━斉藤 健一(サイトウケンイチ)
いわゆる幼なじみ
物心つく前からの付き合いだから兄妹に近い感覚かもしれない。
背も高くていわゆるモデル体型。顔も今時のイケメンだし、なにより頭もよければ運動もなんでもこなす。
もちろんモテまくってた健一。



はぁ…
高校に入ってまで健一ファンに睨まれたくないよ。



隣の家の健一に見つからないようにそっと家を出た。

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