共学なんて聞いてない!
#9 昔のこと




文化祭が終わって数日がたった。



もうすでに夏休みは始まっている。




あたしはというと、ファミレスにいる。

雪と待ち合わせ中。



外はギンギンと太陽が照りつけてて、暑苦しい。

でもここはそんなことなくてクーラーがきいてて涼しい。



「ごめん、桜奈!遅くなっちゃって」



顔の前で両手を合わせて謝る雪にあたしは、



「いいよいいよ!なんか食べよっ」




あたしと雪はそれぞれ、チョコパフェと抹茶パフェを注文した。



「そういえば、話ってなに?桜奈から珍しいよね」

「あぁ、うん....そのことなんだけど...」



そう、今日呼び出したのはあたしから。




話っていうのは........姫についてのこと。



「あ、あのね雪...」

「お待たせしました〜。チョコパフェと抹茶パフェでございます〜」




タイミングがいいのか悪いのか、

店員さんがちょうどパフェを持ってきてくれた。



「とりあえず、食べよっか」

「うん!」

「「いただきまーす!!」」




2人で声をあわせて言う。


チョコパフェは本当にほっぺたとろけるくらい美味しかった。



「それで、話って?」

「あ、えっとね、それは...」



あたしは学園祭のときの出来事とか、まだ雪に話してなかったことを全部話した。


もちろん、姫になるっていったことも。




「えぇ!?」

「ちょっと、雪声大きい...!」



あたしは周りを気にしてるけど、雪はそんなのおかまいなしで。




「ほんと!?自分で決めたの?!」

「うん。信じてみようかなって。」

「.....桜奈が言うならあたしはなにも言わない。でも、ほんとにいいの?後悔しない?」




その言葉にあたしは素直に頷くことはできなかった。


でも、ちょっと信じてみたいんだ。



「まだ少し不安だけど....でも、あの人たちを信じる。」

「そっかぁ.....。なんか、あたしも嬉しいな〜」



雪は自分のことのように喜んでくれた。


雪に話してよかった。

なんか、すっきりした!!






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