共学なんて聞いてない!
探していた眼鏡はすぐ近くにあった。
「よ、よかった…」
あたしはそこでやっと胸をなでおろした。
すぐに見つけれてよかった!
それに壊れてもなかったし…!
と、安堵したのもつかの間。
あたりを見回すと雪の姿がみあたらない。
「もしかして、置いて行かれた…?」
でもよく考えればそうかもしれない。
授業が始まるまで15分。
雪はいつも授業開始5分前から教科書の確認を欠かさない。
その時間も逆算してもう教室に帰ったのかもしれない。
うん、きっとそうだ。
そう自己完結させたあたしはパンも諦め教室に帰ろうとした。