共学なんて聞いてない!




「.....説明してください。」



あたしは如月愁馬をじっと見て言った。



「....お前が、もう来ねえと思った。いくら俺らの姫だからってお前がここに来るか来ないかはお前の意志次第だしな。」



なんなんだこいつ。



あたしの意志次第?


そもそも姫になりたくないのになれって言われて...


そこにはもうあたしの意志はかんけいしてなかったじゃん。



「だから、わざとお前のリュックに入れといた。」

「.......なにそれ」



あたしは俯いて、低い声で言った。



「....騙したの?あたしのこと。」

「そうでもしねえと来ねえだろ」

「もともと来たくない。こんな場所。」



なんで騙されなきゃいけないんだ。


どうしてあたしはいつもそうなんだろう。

あの時だってそうだった。



あたしは、

騙すことが一番嫌いだ。



「......騙すなんて....騙すなんてひどい...!!!!人の気もしらないで!!勝手なことしないで!!!」



あたしは叫んだ。


急なことに、他の4人は驚きを隠せないみたい。




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