ソフレしかいらない
会社に戻り経費精算、工事の進捗状況の確認、資材発注をしているといつも終電での帰宅。
コンビニで買ったお弁当とスイーツ食べ終え、ほっと一息ついた所に必ずインターホンが鳴る。
同じマンションに住む神崎は、まるで盗聴しているかのようなタイミングでやって来るのだ。
「あんた、もしかして盗聴でもしてる?」
「は、まさか。でもそれもありですね」
「やめて。気持ち悪い」
私の頭をポンポンと叩くと、慣れた様子でリビングに進んで行く。
ソファーに荷物を置くと、一緒に風呂入る?なんて上目遣いで聞いてくる顔は小悪魔男子そのもの。
しかし私達はいわゆる男女の関係ではない。
体を一切繋げる事はないソフレなのだ。