鈴木くんと彼女の不思議な関係
「多恵なら。。。待てるんじゃない。一年。あんたの受験を応援しながら、待っててくれると思うけど。」
「勝手な事を。。だいたいお前は、それじゃあ困るんじゃないのか?」
「そうなんだけどさ。。」
告白なんかしちゃったら、俺が待てねぇよ。多恵に溺れて、勉強に集中できなくなって、大学に落ちて、荒れて、愛想をつかされて、振られる。最悪の未来が頭の中で上映される。それじゃあ何の意味もない。頼むから、このままそっとしておいてくれ。
「それより、笠原と神井だけ置いてきて大丈夫なのか?」
「フッチーがいたじゃん。頼んできたよ。気付かなかったの?」
「そうか。気付かなかった。」
布施か。。あいつ無責任だからなぁ。。。
「ま、いいか。。」
神井なら自分でなんとかするだろう。
「あんた、本当に大丈夫?何があったのよ。」
「いや、本当に何もないんだ。見事な程に。。」
「ふーん。」