鈴木くんと彼女の不思議な関係
「逃げるなよ。どういうつもりだ?」
「俺、何もしてません。」
「清水は怖がってる。分かっててやってるのか?」
男は驚いた顔をして、俯いた。
「スミマセンでした。もうしません。」
「清水が好きなのか?」
「いえ。」
「ファンなんだろ。ウチの看板女優なんだから、別に隠すような事じゃない。」
「。。。。」
「クラスと名前は?」
「。。。。」
「正直に言えば、清水と話をさせてやる。言わないなら、このまま一緒に学校まで戻って、職員室だ。どうする?」
俺はバス停にいる清水に電話をかけ、バスに乗らずに待つように指示した。
男は深澤と名乗った。1年4組。ハンドボール部らしい。ハンドボール部の友人に確認をとってから、バス停まで連れて行くと、清水が待っていた。