鈴木くんと彼女の不思議な関係

 男は清水と話が出来ると聞いて舞い上がってしまっていた。清水の前に引き出すと、喜びと恥ずかしさと不安で、どうしたら良いのかわからないらしい。

「まず言う事があるだろ。」
 男は怪訝な顔で照れ笑いをする。全く分かってないらしい。放っておくと自己紹介でも始めそうな顔をしている。

「バカか。まず清水に謝れ。」
 冷や水を浴びせてやると、深澤は顔面蒼白になり、頭を下げた。
「す、、スミマセンでした。」

「単なるファンらしいぞ。クラスと名前も確認した。ハンドボール部だそうだ。市原に電話で確認した。おかしなヤツではないらしい。」
「だったら普通にそう言えばいいじゃないの。。」
「。。。。でも、知り合いでもなんでもないし。。」
「だからって、後を付けたりしたら、清水だって怖いだろ。」
「スミマセン。気が付かなくて。。気付かれてるとも思ってなかったし。」

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