甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】
その場に居づらくなった私は、アレンジ本を棚に戻し、そそくさと三光堂から外へ出る。
外は寒いのに、身体は熱く、心臓がバクバクしてる。
落ち着こうと、道路脇で深呼吸を繰り返し、汗ばんだ額にハンカチを当ててると
「佐久間さんだよね?」
と頭上から声がした。
三光堂にいた爽やかなイケメン(宮澤 葵さん)がいた。
「宮澤さん!叫んでしまって、ごめんなさい‼︎」と勢いよく頭を下げた。
「いいよ、気にしないで。それより、本は買わなくて良かったの?」と聞いてくる。
「いいんです。
参考に見てただけなので」
(ああ、恥ずかしい)
目を左右に忙しく動かし、相変わらず挙動不審な私を、可笑しくて堪らないといった表情で見下ろす宮澤さん。
外は寒いのに、身体は熱く、心臓がバクバクしてる。
落ち着こうと、道路脇で深呼吸を繰り返し、汗ばんだ額にハンカチを当ててると
「佐久間さんだよね?」
と頭上から声がした。
三光堂にいた爽やかなイケメン(宮澤 葵さん)がいた。
「宮澤さん!叫んでしまって、ごめんなさい‼︎」と勢いよく頭を下げた。
「いいよ、気にしないで。それより、本は買わなくて良かったの?」と聞いてくる。
「いいんです。
参考に見てただけなので」
(ああ、恥ずかしい)
目を左右に忙しく動かし、相変わらず挙動不審な私を、可笑しくて堪らないといった表情で見下ろす宮澤さん。