甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】
23時。自宅マンション前に着く。

「葵さん。今日はありがとうございました。お仕事帰りなのに、身体は大丈夫ですか?」

頑張って、名前を呼んでみた。

葵さん、耳が少し赤い。

名前呼びって、照れるよね?

「喜んでもらえて嬉しいよ」

チュッ…

唇に触れるだけのキス

私が怖がらないよう、気遣ってくれてるみたい。

「おやすみ。都」

「おやすみなさい。葵さん」

「「………」」

ああ、照れる。

マンションの前で、私が部屋に入るのを見届けてくれる。

葵さんが大好きだ。

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