甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】
キッチンに、葵さんと並んで鍋の準備をした。

「葵さんは苦手な食べ物ありますか?」

「ない…あ〜ニンジン」

(子どもですか?)

「ニンジンが鍋に入ってるだけなら大丈夫ですか?いろんな野菜を入れると美味しいから」

「一緒に煮込む分にはいいよ」

「葵さんの器に、うっかり入っちゃったら諦めて食べてくださいね?」

「やだ!」

(子どもだ…ニンジンはすりおろそう)

「何を企んでる?」

ほっぺをぷにっと摘まれる。

「好き嫌いしてると、大きくなれませんよ?」

ほっぺを摘まれたまま抗議してみる。

「十分、育ってるから大丈夫」

パクッ

唇を食べられた。

(な、な、な、何?新たな技なの⁉︎
びっくりしたー)





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