甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】

沈んでいく

翔太は、号泣する姉に驚き、予定より一日早く実家から一緒に東京のマンションへ戻った。

一日中、何もせずに過ごした。

『俺が好きなのは君だけだ。信じてほしい』

二人でお鍋をした日。葵さんはそう言ったんだ。

でも、葵さん、その女性は貴方の何?

私は貴方の何なの?

どうして何も言ってくれないの?

ソファに座ってると、葵さんの優しいキスを思い出し、胸が苦しくなる。

気持ち悪い…

冷蔵庫からミネラルウォーターを出して飲む。

そういえば、何か食べた記憶がない。

冷蔵庫も空っぽだ。

買い物に行こう。

(あ…フラフラする)

道路をノロノロと歩く。










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