甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】
午後1時からスタートした株主総会は、なかなか終わらなかった。
RRRR…
広報室の内線が鳴る。
「はい。広報室の佐久間です」
『佐久間さん?今いいかしら?』
秘書課の先輩だ。
「はい。どうされましたか?」
『少し…体調が悪くなられたご婦人がいらっしゃるの。2名くらい大ホールへ来ていただけるかしら?』
「分かりました。すぐに上がります」
温かいお茶のポットと冷たいミネラルウォーターなどを持って、大ホールへ三奈と急いだ。
ホール前の長椅子に、秘書課の先輩と具合いが悪そうなご婦人がいた。
「佐久間さんと田中さんね?
ありがとう。よろしく頼むわ」
と言い、先輩は、大ホールへ戻っていった。
・・・・・
ご婦人の隣に座り、背中をそっとさすりながら、尋ねてみる。
「温かいお茶と冷たいミネラルウォーターをお持ちしたのですが、飲めそうですか?」
「…冷たいお水をいただくわ。総会がなかなか終わらなくて、人に酔ってしまったみたいなの」
ご婦人は、伏し目がちに答える。
RRRR…
広報室の内線が鳴る。
「はい。広報室の佐久間です」
『佐久間さん?今いいかしら?』
秘書課の先輩だ。
「はい。どうされましたか?」
『少し…体調が悪くなられたご婦人がいらっしゃるの。2名くらい大ホールへ来ていただけるかしら?』
「分かりました。すぐに上がります」
温かいお茶のポットと冷たいミネラルウォーターなどを持って、大ホールへ三奈と急いだ。
ホール前の長椅子に、秘書課の先輩と具合いが悪そうなご婦人がいた。
「佐久間さんと田中さんね?
ありがとう。よろしく頼むわ」
と言い、先輩は、大ホールへ戻っていった。
・・・・・
ご婦人の隣に座り、背中をそっとさすりながら、尋ねてみる。
「温かいお茶と冷たいミネラルウォーターをお持ちしたのですが、飲めそうですか?」
「…冷たいお水をいただくわ。総会がなかなか終わらなくて、人に酔ってしまったみたいなの」
ご婦人は、伏し目がちに答える。