甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】
二月初旬

「バレンタインデーのチョコ。都はどうするの?買う派?それとも手作り派?

"大樹くん"にどんなチョコをあげるのかな?」

ニヤニヤと聞いてくる。

「付き合ってないから。三奈はどんなのあげるの?」

「へへへ…一緒に買いに行かない?」

「はいはい」

三奈に、大樹とのことがバレてから、約三週間が経った。

大樹とは、お互い時間が合えば晩ごはんを一緒に食べた。

初日以来、大樹の部屋へは行ってない

今度行くとしたら、それは"私から大樹に行く"時だ。

今は想像つかない。

時々、宮澤さんからラインは来る。

その都度、"職場の先輩と後輩らしい返し方"を必死に考えて、返信してる。

私の気持ちを知られてはいけない。

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