恋の魔法と甘い罠~おまけSS
あたしも晴希さんが女性社員と話しているのを見るたびに胸がちくりと痛み、心の中にもやもやが蓄積していた。


けれど、晴希さんがまさかそんな風に感じてくれていたなんて。


なんだかあたしが晴希さんを想う気持ちと同じだけ、晴希さんもあたしのことを想ってくれているんじゃないかと思えて、凄く嬉しくなってしまった。



「何にやにやしてんの?」


「え」


「にやにやするようなことを話した覚えはねーんだけど」


「だって……」


「だって?」


「……嬉しいな、って」


「は? 何で?」



あたしの言葉に晴希さんは眉をぐっと寄せる。



「……あたしばっかりが晴希さんのことを好きなんだと思っていたから」
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