恋の魔法と甘い罠~おまけSS
けれど、晴希さんはいまだに眉を寄せながらあたしの方を見ている。



「で?」


「え」


「どこに行くって?」


「え、だから遊園地……」



あたしがそう言うと、晴希さんは大きく目を見開いた。



「マジで?」


「……うん。マジで」



晴希さんはあまり遊園地に行きたくないのかなと思って、語尾にいくにつれてだんだん声が小さくなっていく。


晴希さんは少し黙り込んだあと、はーっと小さく息をついた。



「確か、隣の県にもあったよな?」


「え、うん」
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