恋の魔法と甘い罠~おまけSS
けれど晴希さんはそんなあたしに、ふっと瞳を細めてやさしく笑う。



「これから先は俺だけだろ?」


「うん。晴希さんだけ」


「ん。ならいい」



そう言って隣に移動してきた晴希さんは、あたしの後頭部に手を添えてそのまま距離を詰める。


ちゅっちゅっと啄むキスを繰り返したあと、一度離れると今度は額同士をぴたりとくっつけた。



「……晴希さん?」


「ん?」


「好き」


「ん、俺も」



そう言って晴希さんはちらりと外を見た。


そしてまたあたしに戻ってきた晴希さんの瞳はやさしく細められていて。
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