恋の魔法と甘い罠~おまけSS
「晴希さん……」


「ん?」


「今日は何の日か、知ってる?」



今日? 5月23日は何の日だっけ?


色々思い出してみるけれど、全く出てこなくて。



「わり。わかんねえ」



さらに悲しませてしまうんだと思うとすっげえ胸が痛んだけれど、思い出せないものはしょうがない。


けれど玲夢は顔はやや俯かせたまま視線だけをあげて、ぼそりと呟く。



「キス……」


「は?」



突然何を言ってんだ? と思わず眉を寄せた俺に、玲夢は今度は恥ずかしそうに瞳を伏せる。



「キスの日、なんだよ」


「キスの日?」



そんな日があんのか?
< 165 / 379 >

この作品をシェア

pagetop