恋の魔法と甘い罠~おまけSS
鷹山だけでなく、もしまた他のやつに気づかれたら?



「……」



もうあの表情は誰にも見せたくねえ。



「だから、会社ではキスだけで我慢しとく」


「……」



微かに眉を寄せながら俯いてる玲夢の髪をくしゃくしゃと撫でる。


けどさ、俺だっていつも触れ合いてえって抱き合いてえって思ってるんだ。



「たまには帰ってから抱き合うか」


「……え?」


「今みたいにさ」


「……」



首を傾げながら俺の目をじっと見つめてきたかと思ったら、その意味に気づいたのか、頬を赤く染めながらこくんと頷いた。


その姿がまたいじらしくて可愛くて。


玲夢の腰に手を伸ばしてそっと引き寄せる。
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