恋の魔法と甘い罠～おまけSS

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「お疲れ様でした」



そう言ってから営業部を出ると、はぁーっと心の底からの大きな溜め息が出る。


先月この本社に異動になってから、淡々とした日々を送っている。


いくら学生の頃に住んでいた町に戻ってきたとはいえ、栄転という形で本社にやって来たとはいえ、慣れ親しんだ職場から右も左もわからないところへやって来るのはすっげえ不安なもので。


一ヶ月半経ってこの職場の雰囲気にようやく慣れてきたけど、やっぱり居心地悪いときも多々ある。


エレベーターを使うことなく階段で降りてロビーに出ると、俺の視界に入ってきたものにドキンっと鼓動が大きく跳ねた。