恋の魔法と甘い罠~おまけSS




「あの……ありがとうございました」


「は? 何が?」



突然何の前触れもなく言った言葉に、晴希さんは首を傾げる。


けれど、あまりにも驚きすぎてまだお礼すら言っていなかったことに気づいたから、即それを口にしたのだ。



「この指輪、すっごく嬉しかったです」



布団の中で腕枕されながら、晴希さんとあたしの顔の間に左手をもってきて、薬指についているものを触りながらそう言うと、「ああ、これか」とそれに視線を止めながら、ふっと笑みをこぼす。



「ずっと大切にします」


「ずっと?」


「え? はい、ずっと……」



晴希さんから貰ったものだもん。
これからずっと大切にしたい。
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