恋の魔法と甘い罠~おまけSS
今年こそ
「晴希さん、お誕生日おめでとう!」


「ん? ああ、ありがとう」



微笑みながらそう言った晴希さんは、隣で横になっているあたしをぎゅっと抱き締めてきた。



昨年は付き合い始めた三日前が晴希さんの誕生日で。


しかもそれを知らなかったあたしは、お祝いすらできず。


付き合う前でも「おめでとう」くらいは言いたかったのになぁと思っていた。


だから今年はちゃんとお祝いするんだ! と意気込んでいた。


残業で遅く帰ってきた晴希さんに日付が変わったと同時に「おめでとう」を言いたくて、早く後片付けをして早くお風呂に入って、日付が変わる前に一緒に布団に入った。


その前に晴希さんが寝てしまうかもしれないと思っていたから、ちょこちょこと話しかけながらその時を待っていた。
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