*君と私と5年間*~比奈の過去~
そんな2文字が、頭をよぎった。

簡単に死ねるなんて思ってなかった。

死に方だって、知らなかった。

それでも、もう、このままずっといじめられるなら、死んだほうがマシだって思った。

とりあえず、休み時間のうちにこっそり教室から出た。

まぁこっそり出なくても誰も私のことなんて見てなかったけど。

そして私が身を隠すのに選んだのは、今は使われていない第2図書室だった。

古い本のにおいがする、なんとなく落ち着くところだった。

そのころ図書室は、私の友達みたいなものだった。

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