腹黒王子に秘密を握られました
次の漫画でこのシチュエーション書こうかな。やっぱり大好物の男子高校生かな。でも、スーツにネクタイのサラリーマンもいいよなぁ。いや、歳の差ってのもいいかも。
ヘタレの高校生攻めに、魔性系の誘い受けリーマン。
純情な高校生を手玉にとって弄ぶ、性悪な年上の男。
悪ふざけのつもりだったはずが、いつしか受けも本気で攻めのことを好きになっていて、未成年の男の子を不毛でなんの生産性もない同性愛の道へ引きずり込むことの罪悪感に苦しむの。
後ろ指差されて生きていくのは、俺だけで十分だ。お前は日の当たるところを歩いていけ。
そう言って何度突き放しても、あなたが好きなんです。他の人になんと言われても関係ない! と泣きながら必死にすがりつく高校生……。
「ふぉぉぉぉ。たまらんんん……っ」
「え? なにか言った?」
思わずそうつぶやくと、金子がきょとんとした顔でこちらを見ていた。
しまった。
眼鏡にスエットだからか、ついいつもの本性が駄々漏れになっていた。
やばいやばい。
ハッとしながら緩んだ頬を引き締めて、なんでもないです、と微笑んでみせる。
そろっとパソコンの画面を見れば送信完了のメッセージ。
よっしゃ、任務完了。
私は急いでパソコンの電源を落し、頭を下げた。