ギャクタイ≒フクシュウ
はじまり。

覚えている中で一番古い記憶は、幼稚園の頃。

掃除機をかけていた父の目の前を通った時、

突然目覚まし時計を投げつけられた。

「謝れよ!!」

何が悪いのか、全くわからなかった。

しかし、そんな疑問よりも恐怖の方が勝り、

まだ幼かったわたしは、ちいさく

「ごめんなさい」とうなだれた。

それで終わるかと思いきや、

父の怒りはおさまらず、

頭を掴んで床に押し付けられた。

「謝る時はこうすんだよ!」

その時はただ、怖くて、ひたすら謝り続けた。


…情けねぇなあ。
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