ワケあり恋愛事情⁉︎
「郁斗、押入れ開けるよ?」


私はどんな顔をしたらいいのかわからなくて顔を背け、話題を持ち出した。


「ん?ああ、別にいいけど…何もないぞ?」


なんだ、何もないのかと思いながらも内心ちょっと期待して扉を開けた。


「うわ…すごい数」


「菜々には負けるって」


急に声が近くからしたと思ったら、横に郁斗が来ていた。


もちろん服を着て。


あ、何がすごい数なのか、だよね。


押入れの中にあったのは大量のメダル。


市の大会から全国大会まである。


「菜々はこれの1.5倍くらいあるだろ?」


「まぁね」

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