ワケあり恋愛事情⁉︎
「めーーん!」


お互いにくっついていた状態から私が引き面を打つ。


そのまま、すり足で試合場のコーナーへ。


もうこれ以上は下がれない。


前へ行くしかない。


絶対絶命のピンチ…に見えて、これが狙い。


昔から郁斗は私がコーナーに来ると、必ず私の小手を狙っていた。


私が面を打とうとするところをすかさず小手。


だから私は、わざと面を打つふりをした。

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