ワケあり恋愛事情⁉︎
「どういうこと?」


「お姉ちゃんがチャー君の散歩中に足を捻挫しちゃったみたいで、それを知らせてくれただけ。お姉ちゃんを見つけたのが、お金持ちの人で…だからその人のSP?が知らせてくれたの」


「そっか…そうなんだ!も〜、心配して損したよ〜!」


ここに郁斗がいなくて心底よかったと思う。


郁斗はいつも私の嘘を見破る。


もしここにいたら、今の私の嘘も見破られていた。


「菜々保、教室に入ろ!」


「うん」


私は少し罪悪感を感じながら教室へ入った。

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