ワケあり恋愛事情⁉︎
「そちらの方は菜々保の…」


「彼氏です。相沢郁斗と言います」


私とは打って変わって優しい表情で郁斗に話しかけるお爺様。


「では郁斗…申し訳ないが、今後一切菜々保との交際を認めるわけにはいかん」


「な、そんなこと!あなたに決められたくありません…」


「もちろん今回のことは菜々保に責任がある。君は何も知らなかったのだから。しかし、2度と一般人を巻き込むわけにはいかないのだ。理解してもらいたい」


「何も知らなかったって…さっきのは偶然襲われただけでしょう?菜々だって悪くない。それに、菜々だって一般人だ」


郁斗が必死に私を庇ってくれるのが、逆に辛い。


何も言わなかったのは私。


こんな事態を招いたのは私なんだから。

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