今のままで
郁斗 Side
少し強引に結婚を進めてきたが、お袋に『何も心配しないで、うちのお嫁さんにいらっしゃい』と言われてからは美寿々も吹っ切れたようだった。
店の定休日に結婚式の打ち合わせや衣装合わせ美寿々も大変だろうけど楽しんでいるようだ。
今年のクリスマスイブは二人でレストランに食事へ行こうと以前、美寿々と行った【レストラン木苺】に予約を入ていた。
いつものように美寿々に淹れてもらったコーヒーを飲んでいると俺の前に美寿々はオムレツを置いて俺の横に座る。
「郁斗、今夜仕事遅いの?」
「多分そんなに遅くならないと思うけど…」
「今夜ね実家の方に帰って来て?」
「え?実家?」
「うん、お義母さんにお邪魔するって言ってあるから、食事あちらで食べよう?」
「マジかよ…今日はイブだぞ?…」
おいおい…なんで実家?俺達婚約したばかりだぞ?普通イブは二人で過ごしたいと思うだろうよ…
レストラン予約してるのに…俺はがっかりして肩を落とす。
「ね、3人で食事しよう?お願い」という。
美寿々は譲らないようだ…
美寿々は高校まではいつも両親と3人でクリスマスを過ごしていた。
両親を避けるようになってからはバイトを入れて家には居ないようにしていたから、悔いているのかもしれない。
多分俺のお袋に自分の両親を重ねているのだろう?
お袋も喜ぶだろうし仕方ないな
「分かったよ…美寿々、有難うお袋も喜ぶよ」と美寿々の額にキスを落とす。
「それから…年末年始も…」と美寿々が言いだしたところを俺は話を遮る。
どうせ年末年始もお袋と一緒にとか言うんだろう?
年末年始までなんて勘弁してくれよ。
「あっ年末年始はダメ!」
「えーダメなの?」
「年末年始はお袋、いつも伯父さんの所に行くんだよ」
「そうなの?…」残念だな…
お袋が伯父さんの所に行くなんてデタラメ、そんなこと聞いたことない。
美寿々がお袋の事を気に掛けてくれてるのは嬉しいけど俺は二人で過ごしたい。
ごめんな、美寿々…
「あぁだから二人で過ごそう?」
「うん、分かった」と微笑んでくれる。
美寿々の唇にチュッと軽いキスをして出掛けた。
山下さんの迎の車に乗ると直にお袋に電話した。
「もしもし、お袋?」
『あら、郁斗おはよう、朝早くからどうしたの?』
「今日そっちで飯食べるって美寿々に聞いたけど」
『そうなのよ、美寿々ちゃんがお邪魔しても良いかって聞くから、良いわよって言ったけど、あなた達二人で過ごしたいんじゃないの?』
「あぁ俺はそのつもりだったけど…美寿々がお袋と一緒がいいって言うから、美寿々の気持ち汲んでやろうと思って」
『私は嬉しいけど…』
「で、美寿々のやつ年末年始もって言い出したから『お袋は年末年始は伯父さんの所に行くんだよ』って嘘ついた。年末年始は二人で沖縄に旅行行くから、話し合わせてよ」
『分かったわ、本当に美寿々ちゃんは優しいわね』
「じゃ頼んだ」と電話を切る。
山下さんは電話の内容を聞いていたらしく
「郁斗色々大変だな?でも、美寿々ちゃん本当に優しいな?良いお嫁さんになるよ」と笑う。
「本当まいるよ!あいつの優しさには」と苦笑する。
「31日の午後の便でチケット取ってあるから」
「有難う」
「2日までしか休みとれなくて悪いな?」
「いや、無理言ったの俺だから、山下さんにはいつも感謝してます」
「感謝してくれるなら仕事もっと引き受けて欲しいけど?」と山下さんは笑う。
「まぁ追々ってことで?今は式の準備もあるから」
「あぁ分かってる。映画の件考えてくれよ?あっちはどうしても郁斗で行きたいって言って来てるんだ。条件もいいからな?」
「あぁもう少し待ってよ…」
店の定休日に結婚式の打ち合わせや衣装合わせ美寿々も大変だろうけど楽しんでいるようだ。
今年のクリスマスイブは二人でレストランに食事へ行こうと以前、美寿々と行った【レストラン木苺】に予約を入ていた。
いつものように美寿々に淹れてもらったコーヒーを飲んでいると俺の前に美寿々はオムレツを置いて俺の横に座る。
「郁斗、今夜仕事遅いの?」
「多分そんなに遅くならないと思うけど…」
「今夜ね実家の方に帰って来て?」
「え?実家?」
「うん、お義母さんにお邪魔するって言ってあるから、食事あちらで食べよう?」
「マジかよ…今日はイブだぞ?…」
おいおい…なんで実家?俺達婚約したばかりだぞ?普通イブは二人で過ごしたいと思うだろうよ…
レストラン予約してるのに…俺はがっかりして肩を落とす。
「ね、3人で食事しよう?お願い」という。
美寿々は譲らないようだ…
美寿々は高校まではいつも両親と3人でクリスマスを過ごしていた。
両親を避けるようになってからはバイトを入れて家には居ないようにしていたから、悔いているのかもしれない。
多分俺のお袋に自分の両親を重ねているのだろう?
お袋も喜ぶだろうし仕方ないな
「分かったよ…美寿々、有難うお袋も喜ぶよ」と美寿々の額にキスを落とす。
「それから…年末年始も…」と美寿々が言いだしたところを俺は話を遮る。
どうせ年末年始もお袋と一緒にとか言うんだろう?
年末年始までなんて勘弁してくれよ。
「あっ年末年始はダメ!」
「えーダメなの?」
「年末年始はお袋、いつも伯父さんの所に行くんだよ」
「そうなの?…」残念だな…
お袋が伯父さんの所に行くなんてデタラメ、そんなこと聞いたことない。
美寿々がお袋の事を気に掛けてくれてるのは嬉しいけど俺は二人で過ごしたい。
ごめんな、美寿々…
「あぁだから二人で過ごそう?」
「うん、分かった」と微笑んでくれる。
美寿々の唇にチュッと軽いキスをして出掛けた。
山下さんの迎の車に乗ると直にお袋に電話した。
「もしもし、お袋?」
『あら、郁斗おはよう、朝早くからどうしたの?』
「今日そっちで飯食べるって美寿々に聞いたけど」
『そうなのよ、美寿々ちゃんがお邪魔しても良いかって聞くから、良いわよって言ったけど、あなた達二人で過ごしたいんじゃないの?』
「あぁ俺はそのつもりだったけど…美寿々がお袋と一緒がいいって言うから、美寿々の気持ち汲んでやろうと思って」
『私は嬉しいけど…』
「で、美寿々のやつ年末年始もって言い出したから『お袋は年末年始は伯父さんの所に行くんだよ』って嘘ついた。年末年始は二人で沖縄に旅行行くから、話し合わせてよ」
『分かったわ、本当に美寿々ちゃんは優しいわね』
「じゃ頼んだ」と電話を切る。
山下さんは電話の内容を聞いていたらしく
「郁斗色々大変だな?でも、美寿々ちゃん本当に優しいな?良いお嫁さんになるよ」と笑う。
「本当まいるよ!あいつの優しさには」と苦笑する。
「31日の午後の便でチケット取ってあるから」
「有難う」
「2日までしか休みとれなくて悪いな?」
「いや、無理言ったの俺だから、山下さんにはいつも感謝してます」
「感謝してくれるなら仕事もっと引き受けて欲しいけど?」と山下さんは笑う。
「まぁ追々ってことで?今は式の準備もあるから」
「あぁ分かってる。映画の件考えてくれよ?あっちはどうしても郁斗で行きたいって言って来てるんだ。条件もいいからな?」
「あぁもう少し待ってよ…」