今のままで
クリスマスイブ
カランカラン♪
「うーんいい匂い」と言ってミチルさんがうっとりした顔で入ってくる。
「食べますよね?」
「勿論よ!その為に来たんだから」
「はい、どうぞ」とミチルさんの前にビーフシチューをだす。
「いただきます」といってミチルさんは大きな口で食べる。
「美味しーぃやっぱり美寿々ちゃんのビーフシチューは最高よ」
ミチルさんは一口が大きいからあっという間に食べ終わる。
「ご馳走様あぁ美味しかった。ねぇ今夜はイブだけど郁人と二人でレストランにでも行くの?」
「いえ、今夜は郁斗の実家で過ごします」
「えっー二人っきりじゃないの?」
「え?だっていつも郁斗と二人で居ますよ?」
「ハァー…郁斗に同情するわ…」
「えーだって…イベントは家族で過ごしたいから…」
「まぁそこが美寿々ちゃんの良い所よね?あーそれでビーフシチューなんだ?」
いつもクリスマスにはお母さんがビーフシチューを作ってくれた。
「うん…お母さんの味にはまだまだだけど…」
「そんな事ないわよ、恵美さんの味にそっくりよ」
「本当?」
お母さんの味を知ってるミチルさんに言って貰えると嬉しい。
郁斗のお母さんも気に入ってくれると良いな。
「もうお店閉めるんでしょう?」
今日は郁斗の実家で食事をするのでいつもより早く店を閉めることにしていた。
「はい、そろそら郁斗の実家に行きます」
「じゃついでに送って行ってあげるわよ、お鍋持って大変でしょう?」
「え?良いんですか?お店大丈夫ですか?」
「大丈夫よ!クリリンちゃんが居るから」
クリリンちゃんとは夜の花園の開店の時からいる子でこれがすごく可愛い子でママのミチルさんとは美女と野獣…
ミチルさんには言えないけど女の私から見ても可愛い。
「すいません、お願いします」
郁斗の実家の門の前で車を停めると、お母さんが待っていてくれたようで直ぐに玄関から出て来てくれた。
「美寿々ちゃんいらっ…」
お母さんはお鍋を持っているミチルさんを見て固まって放心状態。
ミチルさんはそんな事は慣れっこのようで
「あらー郁斗のお母さん?綺麗な方ねぇ。私、郁斗の元カノでミチルでーす。ヨロシク」とウィンクする。
「プッ」二人を見て吹き出してしまった。
「ミチルさんお母さんが驚いているじゃないですか?」
私は笑いを堪えてミチルさんに怒る。
「お母さんこちらミチルさんで見てのままの方なんですが、うちのマンションに住んでいて亡くなった父の親友なんです」と紹介した。
そして「そろそろオバケは退散するわ」と笑いながらミチルさんは帰っていった。
正気を戻したお母さんとミチルさんの話で盛り上がりキッチンで楽しく食事の用意をした。
「楽しそうだね?」郁斗が帰って来た。
「郁斗、お帰りなさい」
「ただいま」と私の額にキスをする。
「な、なに…」
お義母さんの前で何をするの!?
恥ずかしくなって顔を赤くする。
「どうした?なに照れてるの?」
「もう…何をするの…」
「いつもしてるじゃん?」
いつもしてるからって…お義母さんの前でしなくても…
「美寿々ちゃん良いじゃない?ラブラブで」とお母さんは微笑む。
お料理をテーブルに運んで3人で頂く。
今日はビーフシチュー、タイのカルパッチョ、エビとブロッコーのサラダ、トマトのカプレーゼ。
「美寿々、トマト…」郁斗が顔をしかめる。
「美味しいよ」と私は微笑む。
郁斗は「しかたないなぁ」と言って食べてくれる。
私はお義母さんがビーフシチューを食べるのを息を呑んで待つ。
「まぁー美味しい、美寿々ちゃんこのビーフシチュー美味しいわ」
お義母さんの美味しいという言葉にホッとした。
「だろ?美寿々のビーフシチュー最高なんだ美寿々のお袋さんの味なんだよ」
郁人もお母さんの味を覚えていてくれて嬉しい。
「はい、隠し味に八丁味噌入れてるんです。母が名古屋の人だったので」
「そぅなの?本当に美味しわよ」
「有難うございます」
食後にブッシュドノエルを食べて楽しく過ごしているとお母さんが身を乗り出し話しだす。
「そうそう郁斗、あなたの元カノが今日来たわよ、郁斗にあんな趣味があるなんてお母さん知らなかったわ…」と言いちょっと戸惑った顔を見せる。
郁斗はなんの事を言われてるか分からずキョトンとしてる。
私は俯いて笑いを堪える。
「なんの事言ってるんだよ?俺には美寿々以外居ないけど?」
「ミチルさんって方が見えたわよ、『郁斗の元カノです』って挨拶さ…」お母さんはもう笑いを堪えきれず笑い出す。
私も「もうダメ…」と笑い出す。
「なんだミチルさんかよ?びっくりさせるなよ…ったく二人共いい加減にしろよな…」と怒る。
「郁斗ごめん… ププッ プルプルッ」
「美寿々…笑いすぎ!」
「あのね…今日ミチルさんに送ってもらったの…で、ミチルさんが玄関でお母さんに『郁斗の元カノです』って挨拶したのよ」
「ミチルさん送ってくれたんだ?でも、あの人も冗談がすぎるよ」と郁人も笑う。
こうやって家族で食事をして楽しく過ごせる幸せを噛みしめる。
「うーんいい匂い」と言ってミチルさんがうっとりした顔で入ってくる。
「食べますよね?」
「勿論よ!その為に来たんだから」
「はい、どうぞ」とミチルさんの前にビーフシチューをだす。
「いただきます」といってミチルさんは大きな口で食べる。
「美味しーぃやっぱり美寿々ちゃんのビーフシチューは最高よ」
ミチルさんは一口が大きいからあっという間に食べ終わる。
「ご馳走様あぁ美味しかった。ねぇ今夜はイブだけど郁人と二人でレストランにでも行くの?」
「いえ、今夜は郁斗の実家で過ごします」
「えっー二人っきりじゃないの?」
「え?だっていつも郁斗と二人で居ますよ?」
「ハァー…郁斗に同情するわ…」
「えーだって…イベントは家族で過ごしたいから…」
「まぁそこが美寿々ちゃんの良い所よね?あーそれでビーフシチューなんだ?」
いつもクリスマスにはお母さんがビーフシチューを作ってくれた。
「うん…お母さんの味にはまだまだだけど…」
「そんな事ないわよ、恵美さんの味にそっくりよ」
「本当?」
お母さんの味を知ってるミチルさんに言って貰えると嬉しい。
郁斗のお母さんも気に入ってくれると良いな。
「もうお店閉めるんでしょう?」
今日は郁斗の実家で食事をするのでいつもより早く店を閉めることにしていた。
「はい、そろそら郁斗の実家に行きます」
「じゃついでに送って行ってあげるわよ、お鍋持って大変でしょう?」
「え?良いんですか?お店大丈夫ですか?」
「大丈夫よ!クリリンちゃんが居るから」
クリリンちゃんとは夜の花園の開店の時からいる子でこれがすごく可愛い子でママのミチルさんとは美女と野獣…
ミチルさんには言えないけど女の私から見ても可愛い。
「すいません、お願いします」
郁斗の実家の門の前で車を停めると、お母さんが待っていてくれたようで直ぐに玄関から出て来てくれた。
「美寿々ちゃんいらっ…」
お母さんはお鍋を持っているミチルさんを見て固まって放心状態。
ミチルさんはそんな事は慣れっこのようで
「あらー郁斗のお母さん?綺麗な方ねぇ。私、郁斗の元カノでミチルでーす。ヨロシク」とウィンクする。
「プッ」二人を見て吹き出してしまった。
「ミチルさんお母さんが驚いているじゃないですか?」
私は笑いを堪えてミチルさんに怒る。
「お母さんこちらミチルさんで見てのままの方なんですが、うちのマンションに住んでいて亡くなった父の親友なんです」と紹介した。
そして「そろそろオバケは退散するわ」と笑いながらミチルさんは帰っていった。
正気を戻したお母さんとミチルさんの話で盛り上がりキッチンで楽しく食事の用意をした。
「楽しそうだね?」郁斗が帰って来た。
「郁斗、お帰りなさい」
「ただいま」と私の額にキスをする。
「な、なに…」
お義母さんの前で何をするの!?
恥ずかしくなって顔を赤くする。
「どうした?なに照れてるの?」
「もう…何をするの…」
「いつもしてるじゃん?」
いつもしてるからって…お義母さんの前でしなくても…
「美寿々ちゃん良いじゃない?ラブラブで」とお母さんは微笑む。
お料理をテーブルに運んで3人で頂く。
今日はビーフシチュー、タイのカルパッチョ、エビとブロッコーのサラダ、トマトのカプレーゼ。
「美寿々、トマト…」郁斗が顔をしかめる。
「美味しいよ」と私は微笑む。
郁斗は「しかたないなぁ」と言って食べてくれる。
私はお義母さんがビーフシチューを食べるのを息を呑んで待つ。
「まぁー美味しい、美寿々ちゃんこのビーフシチュー美味しいわ」
お義母さんの美味しいという言葉にホッとした。
「だろ?美寿々のビーフシチュー最高なんだ美寿々のお袋さんの味なんだよ」
郁人もお母さんの味を覚えていてくれて嬉しい。
「はい、隠し味に八丁味噌入れてるんです。母が名古屋の人だったので」
「そぅなの?本当に美味しわよ」
「有難うございます」
食後にブッシュドノエルを食べて楽しく過ごしているとお母さんが身を乗り出し話しだす。
「そうそう郁斗、あなたの元カノが今日来たわよ、郁斗にあんな趣味があるなんてお母さん知らなかったわ…」と言いちょっと戸惑った顔を見せる。
郁斗はなんの事を言われてるか分からずキョトンとしてる。
私は俯いて笑いを堪える。
「なんの事言ってるんだよ?俺には美寿々以外居ないけど?」
「ミチルさんって方が見えたわよ、『郁斗の元カノです』って挨拶さ…」お母さんはもう笑いを堪えきれず笑い出す。
私も「もうダメ…」と笑い出す。
「なんだミチルさんかよ?びっくりさせるなよ…ったく二人共いい加減にしろよな…」と怒る。
「郁斗ごめん… ププッ プルプルッ」
「美寿々…笑いすぎ!」
「あのね…今日ミチルさんに送ってもらったの…で、ミチルさんが玄関でお母さんに『郁斗の元カノです』って挨拶したのよ」
「ミチルさん送ってくれたんだ?でも、あの人も冗談がすぎるよ」と郁人も笑う。
こうやって家族で食事をして楽しく過ごせる幸せを噛みしめる。