運命の出会いって信じますか?
英輔には決してそれを悟られない様に気を付けていた。
でもそれを英輔もうすうす感じていたのかもしれない。
英輔のメールを読むだけで私は大丈夫だったのだから。
英輔を言葉でそばに感じる事が、こんなに力強く感じるなんて意外だった。
-分かった。でもあれから2年も経っているから、ちょっと英輔に会うのが不安だな。-
正直に私の気持ちを返信する。
-何?会いたくないって事?俺は華に会いたくて仕方ないのに。-
最近の英輔のメールは予想外の言葉が連なっている事が多い。
彼の気持ちがはっきり言葉になっている。
-英輔は分かっている?私達が最後に会ってから2年が過ぎているんだよ。その間に私は30歳になっちゃんだから。女としては下り坂に入っちゃったのよ、私。-
英輔に私の本意がちゃんと伝わるかな。
すると後ろのテーブルに置いてあったスマホが鳴った。