運命の出会いって信じますか?
それに答えてお姉ちゃんも微笑む。

「はい、どうぞ。」

私は大きく玄関ドアを開ける。

二人はそれが当たり前のように、どかどかと入って行く。

その後姿を見て、私はつい苦笑いをする。

相変わらずだな、二人とも。

でも今日は一人で過ごす事にならなくて良かったかも。

「真美ちゃんもコーヒーだよね?」

もう部屋の中でそんなお姉ちゃんの声が聞こえる。

私が部屋に入って行くと、お姉ちゃんは私を見上げる。

二人はもうテーブルのそばに座り込んでいる。

「華、とりあえずコーヒー入れて。」

まるで私をキッチンへ追い出すかのように言うお姉ちゃん。

「はいはい。」

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