運命の出会いって信じますか?

「英輔君がタイに行く時にお互いの連絡先を交換させられたの。華に何かあったら必ず連絡して下さいって。まあ、今まではそんな必要もなかったんだけど、ここでこういう風に役に立つとはね~。」

ニコニコと笑っているお姉ちゃん。

「じゃあ…。」

何やらスマホを操っている真美。

「ちょっと補足を送っておきます。」

真美も送信を終えたようだ。

相談する相手を間違えてしまったかも…。

私は訳が分からず、二人の顔を見つめる。

「華にこんな顔をさせる日下君を許さないって送っておいたから。」

真美のその言葉に、お姉ちゃんが今度は拍手している。

その瞬間、私のスマホが震える。

「…英輔?」

「早速掛かって来たか。」
< 129 / 478 >

この作品をシェア

pagetop