運命の出会いって信じますか?
「英輔君がタイに行く時にお互いの連絡先を交換させられたの。華に何かあったら必ず連絡して下さいって。まあ、今まではそんな必要もなかったんだけど、ここでこういう風に役に立つとはね~。」
ニコニコと笑っているお姉ちゃん。
「じゃあ…。」
何やらスマホを操っている真美。
「ちょっと補足を送っておきます。」
真美も送信を終えたようだ。
相談する相手を間違えてしまったかも…。
私は訳が分からず、二人の顔を見つめる。
「華にこんな顔をさせる日下君を許さないって送っておいたから。」
真美のその言葉に、お姉ちゃんが今度は拍手している。
その瞬間、私のスマホが震える。
「…英輔?」
「早速掛かって来たか。」