運命の出会いって信じますか？

「今頃隼人が子供二人にあたふたしているわ。早く帰ってあげないと。」

きっと真美は英輔のメールを見て、慌てて二人の子供を隼人さんに預けて、すぐに私の元に駆けつけてくれたんだろう。

「ありがとう、真美。」

私も立ち上がる。

「ううん、私みたいな主婦でも役に立てたみたいで嬉しいわ。」

そして真美はお姉ちゃんの方を見た。

「お姉さん、今度はお相手の柏木さんに会わせて下さいね。お姉さんのメロメロな顔も見てみたいですから。」

お姉ちゃんをからかうような顔を見せた真美。

「嫌な子ね。でも今日は助かったわ。的確なアドバイスありがとう。柏木さんにちゃんと部長の事、話してみるわ。」

そう言ってお姉ちゃんはひらひらと真美に手を振った。

私は真美を玄関まで送って行く。

「華、日下君に自分の気持ちをぶつけなさい。」

真美はそれだけ言って帰って行った。