運命の出会いって信じますか?
私は肩をすくめながら、部屋へ戻って行った。
「周りがしっかり華を受け止めてくれるからって、華は楽をし過ぎ。」
お姉ちゃんのそばに座るなり、私はお姉ちゃんのきつい言葉を浴びた。
「もっと自分の気持ちをサボらずに伝える努力をしなさい。」
ああ、私がそうなってしまった張本人であるお姉ちゃんにこんな事を言われるなんて。
「私、お姉ちゃんにずっとコンプレックス持っていたんだから。だからこうなったのも半分はお姉ちゃんのせいかもしれないんだからね。」
私は頬を膨らませながら言った。
「甘い事言っているんじゃないわよ。私に勝手にコンプレックスを感じたのは華自身。私のせいじゃないわ。自分に自信がないからでしょう。」
ズバリとそんな事を言うお姉ちゃんは、私に昔から容赦ない。
「私だってずっと華を羨ましく思っていたわ。素っ気なく振る舞っているけど、何故か華は人を引き付けるのよ。でも私は私。どんなに華みたいになりたくても、そう振る舞えないのは分かっていたから。」
なんて強くカッコいい人なんだろう。